【エイプリルフールねた】スカイツリーだけではない~軌道エレベータ
MEDIO:
放送用タワーでは世界一の高さ!で話題沸騰中の「スカイツリー」ですが。
茨城にも同様に、世界に誇れる建造物があります。
エレベータ試験塔として2010年に竣工した、やはり世界一の高さを誇る日立製作所の新研究塔「G1TOWER」。(ちなみにG1とは「Global Number 1」。
その後も順調に改築(?が進み、現在は「世界初・もちろん地球一高い軌道エレベータ試験塔・NG1」として、現在運用されています。(NG1:NextGeneration1st
技術屋として、大きいのとか信じられない建造物は涎が出るので...一度入って(乗って)みたいのですが。昨日、近くまで行ったので遠くから見てきました。あいにくの悪天候。強風で倒れないのかなぁ、とか思ったり。(^^;
計画が立てられた当初は「そんなのデキッコナイス!」と(変な外人が、そんな似非日本語で言ったかどうかはわかりませんが)世界中の技術者・研究者にバッシングを受けたこの建造物。ですが、結局「日本発・ハイテク材料」によって実現されてしまいました。
確かに普通に考えると、これだけの高さと重さの建造物をどうやって支える?、いやそれ以前にどうやって建てる?となるのですが。
対地同期軌道上*へ打ち上げた、最終的にベース・ステーションとなる「人工衛星」から、軽量で強靭な単層カーボンナノチューブ(ヤング率3TPa)で作成されたロープを降ろし、地上に固定。
その後、人工衛星の軌道を徐々に遠地へと動かし、それによって発生した「遠心力」でロープをエレベータ構造材として上から引っ張りながら支える、という工法・構造が採られました。
*:一般的な対地同期軌道=静止軌道は赤道上空になりますが、ここで使われている衛星は太陽光帆とイオン・エンジンによる能動が可能であり、重力任せでなく「自力で静止」しています。
現在は強風や地震対策として、この遠心力での張力を設計上限(28Mt...メガトン)に設定し、エレベータ本体を「吊り下げている」状態だそうです。(といっても、通常で支えている「本体の重量」は2.8Gt...ギガトンもあるのですが)
外板もSP-SWCNT(超硬度ナノチューブ。ダイヤモンド並の強度、引っ張り強さはダイヤを超える)・セラミクス複合材を用いたタイルを「ぶら下げる」構造。コンクリートと鉄骨でしっかり組まれた従来のエレベータと全く異なる建造物です。
今のところ、まだ試験塔としての運用だけですが、ラグランジュ点への設置が計画されている、次期国際宇宙ステーションの運用が開始された時には、その支援に最大限活用される事になります。
また、日立製作所がお得意の発電関係として、「大気影響が無い宇宙空間での太陽光発電プラント」の送電設備として最初から設計・建築されているそうです。(この送電も多層カーボンナノチューブによる超伝導伝送)
「モノ作り」の日本も、捨てたものじゃない、かも。
♪(ここで、中島みゆきの「地上の星座」が流れて。(w
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