秋葉の再開発の余波
MEDIO write:
...前々から書いてた事だけど、再度...
秋葉原駅前には以前、東京中央卸売市場があった。秋葉原駅の貨物駅の跡もあった。
都市計画法による、市街地開発事業(再開発)によって、それらは全て移転や取り壊しが行われ、そこに広がった土地には「クロスフィールド」「つくばTX秋葉原駅」「ヨドバシ」等々が建設され...確かに土地の有効利用にはなったと思う。
...ただし、ひねた言い方をすると「富裕層にとって有効」、だけれど。
綺麗になったビルでは、秋葉原独特だった商品は売られていないし、もちろん商品単価だってずいぶん上がった。ガード下で売られていた、一本5円の電子部品が、これらのビルの中のどこかで売られているだろうか。
その周りでも余波、というか「それなら俺も」的な感覚で(旧来の秋葉原の本質...商品単価の安いものを飾り無しで売る...を知らない)、小汚い(失礼)雑居ビルを取り壊して綺麗で立派なビルを建て、見栄えのする商品を並べる様になった。
まぁその結果がどうなったかは、半田コテを振り回し、トランジスタやICを探しに、昔から秋葉を歩いている御仁には言うまでもなく。
Laoxザ・コン館をはじめとした立派(だった)ビルは、ほとんど元の持ち主の手を離れたり、無人と化している。
中央通りのツクモもあんな状態だし、店舗数だけはピカ一のソフマップも経理状況は惨憺たるもの。(昨年3~8月の中間連結損益を見れば、売り上げは525億に対して営業利益は2億ちょっと...\50,000の商品を売っても、もうけは\200以下。バイトがいないと仮定したって800名の正社員だけでも、運営経費払ったら一人年収80万くらいじゃないの?...。トータルの純損益は1億円以上の赤字。株主には今までの利益余剰金で配当を払っているみたいだけどね)
多分、ラジオデパートやラジオセンターのテナント料と同等でなければ、小さい部品屋...旧来の秋葉の店はやっていけないだろうし、商品単価の高いものは秋葉系でなくアキバ系だろうし。
薄っぺらで¥1000近くする同人誌(最近、見せてもらってびっくりしたが...需要と供給で価格は決まる事は知っているけれど、納得出来ない、この価格設定)とか、1対¥10000近く(以上?)するフィギュアとかDVDとかゲームとか。
思惑通り、通りに面した大きな立派なビル達は、アキバ系の商店に埋め尽くされている。
中央通を歩くと、美少女キャラと呼ばれるもののポスターで埋め尽くされた店ばかりだ。
そして一方、旧来の雑居ビルが並んでいる...秋月電子の周りとか...は、立派に建てても店子がメイドコスプレ喫茶とかしか見つからないので、どんどんと有料駐車場へと変貌しつつある。
---ここまで前振り---
千石前の、旧ソフマップ・中古PCパーツ館が、重機で取り壊しが始まった。
隣には半月前に出来た有料駐車場。統合しての開発だったら、もっと違う使い方も出来ただろうに。
そして。
控えめに「けっこう安いと『思う』」というイオシス中央通り店。
個人意見だけど、これからの秋葉を支えていくのはこんな商法なのでは?と思う。
利用価値は、マニア(旧来の秋葉系オタク)にしかわからないものを、バッタ品として買い叩いて仕入れ、すぐさま、あるだけ売ってしまう。
商品単価はそこそこ稼げるし、本来の価格からは格段に安ければ、秋葉に集ってくる「知っている人」はこぞって買っていくわけだから。
ここまで書いてて、「一時期は黒山の人だかりだった秋月電子」の電子部品が、そういうものばかりだったなぁと思い出した。
人の好みが「電子部品」から「PCや電子的な小物」等に移ろう中、やっぱりここの社長はうまいな、と思うよ。
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