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2008年12月29日 (月)

良い音

MEDIO write:

 最近のasahi.comにこんな記事を見つけた。

 冷え込んだオーディオ需要を活性化するのにはネタとしては良いとは思うのだが、記事の内容がまた...

「MP3やAACといった圧縮形式で失われてしまった高音域の音を補完するもので、CDの原音に近づけることが可能」なんて事が書いてある。(--;

 

 圧縮に関して調べた事がある方ならわかるだろうけど、確かにオーディオ用の圧縮方式は「耳に聴こえずらい音(=主に高域成分)を削除して、データ量を削減」している。スペアナでMP3を再生した信号を見ると、見事に高域がカットされているのがわかる。

 で、量子化について調べた事がある方ならわかるだろうけど、高域成分、つまりは周波数の高い部分というのは一番情報量が多い部分でもある。

 

 ここで先の記事だけど、どういった「補完」をしているかが問題。不可逆圧縮の理論上、失われた情報を正確に戻す事は出来るわけが無い。(出来るとしたら不可逆ではなくなる)

 ここで記事の「CDの音」という部分を「楽器の音」と解釈(音声の周波数は、MP3等の圧縮に対して十分に低いので無視)すれば「基音に対する倍音成分」を補完する事になる。

※音程を持つ楽器は基本の音に対して整数時の倍音成分を持っている

 問題は、この倍音成分で楽器などの音色が変わる(同じ音程で発音している異なる楽器は、その倍音成分の分布・大きさが異なる事で違う音色に聴こえる)事であって、極端な話ヴィオラの音を補完したらバイオリンの音になったなんて事もありうる。

 また、音程を持たない楽器(打楽器等)や自然音は非整数倍音を含んでいて、これは

別の見方では乱数であり数式で求める事はまず無理である。

 

 多分に、耳に聴こえてMP3で再生出来るデータの高域成分をブーストしているだけであろう、と。

 こうなると、以前ここで書いた「良い音」の条件の話になってくる。原音に忠実である「Hi-Fi(誰もが認める客観的な音)」ではなく、「良く聞こえる(主観的な)音」が良い音という話。

 まぁ高域が増幅出来ない真空管のアンプを良い音(Hi-Fi)と言う人がいまだにいるくらいだから、仕方が無いのかもしれないけれど。(真空管は「丸い音」と言うべき)

 市販のCDも、コンプレッサをかけてダイナミックレンジを圧縮した音楽ばかりで、およそHi-Fiなんて言えない。(CD製作の前提が、ノイズにまみれた環境で、カナル型ヘッドホンなんかで聴く、だから、仕方がない) このあたりを劇的に改善するSA-CDもいまいち普及しない(PS3でも現行機種では非対応)。

 

 「原音再生」という部分に特化して、かつ普及価格の機種が出てくれないかなぁと、昔タイプのオーディオマニアである私は願っているんですが。

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